「や、ヤル気なのカーイ!?だったらこっちも容赦しないヨー!!カモーン!!ワタシの子猫達ー!!」
スケルッチがばしんと鞭を力強く地面に叩きつけると、周りの茂みに潜んでいたキャステが次々と姿を現してくる。
「……なるほど、動物使いってわけね」
俺は構える。ここで奴を倒せばこいつらに関する情報が得られるかもしれない。そうすりゃ救出は目の前だ。
「よしフロン。この邪魔な猫は俺が片付けるからお前はあの変態野郎を……」
「……ぶっ潰す」
「……はい?」
なんか俺の隣から聞こえてくるはずのない低〜い声が……。
「ヨシ!!ミンナかーかれぇー!!」
スケルッチの号令と共に多数のキャステが襲い掛かってくる。
「……武道技における攻棒術。其の二十三……『百華突』」
フロンは襲い掛かるキャステを次々に杖で突いていく。しかも華の芯を捉えるがごとくの正確さで急所を突いていた。
「……フロンって術ばっかじゃないんだ……」
俺はただ呆然と立ってるしかできなかった。
「ノーーー!!ワ、ワタシの子猫チャン達がーーー!!」
滝のような涙を流し、その場に崩れるスケルッチ。
「……まぁ、何だ。とりあえず……『拳砲』」
「フギャオェッ!!」
とりあえず余り物のスケルッチは俺が倒してみた。