あたしの名前はミカ。
あたしには、双子の妹がいるの。
名前をミキ。
あたし達はいつも一緒。
なにをするときも一緒。
双子だもの。
ある日ね、二人で買い物に行ったの。
可愛い服がほしくてね。
ミキを誘ったら、一緒に来てくれたんだぁ。
いつもの道を二人で歩いて。
いつもの角を二人で曲がって。
足並みも揃って。
いつものお店に着いたら別行動したんだけど、やっぱり同じ服持って試着室に行ったの。
隣どおしで着替えて、同時に出たとき、色違いの同じ服を着た自分がいるみたいだったの。
ちょっと笑ったら、ミキも笑っててね。
同じこと考えてたのかなぁって。
二人で決めたわけじゃないけど、この服は特別な日に着ようと思って、クローゼットの端の方に掛けたの。
それから1か月後、、。
久々に中学のクラス会があって、あたしたちは参加するために、朝から大忙し。
もちろんあの服を着て。
17時からだから、余裕もって早めにうちを出たの。
朝から雪降ってたし。
近くのファミレスで待ち合わせだったんだけど、余裕出し過ぎたから、ちょっとその辺りをブラついてみたの。
ほんの暇つぶしのつもりだったわ。。。
キキッー、、ドンって音がしたと思ったら、灰色の空をみてたの。
なにが起きたかわからなくて。
横みたら、ミキがいたの。
動きたいのに動けないから、力を振り絞ってミキの手を握ったら、
「うちらはいつも一緒だよね」
なんて当たり前のこと言うから
「当たり前だよ」
って返したの。
周囲が賑やかになってきてミキの声が聞こえづらくなってきちゃって。
あたしの声も届いてないみたいで。
このままミキと話せなくなる気がしたから、思わず叫んだの。
『これからも一緒だよ』
って。
そしたらミキも同じコト言ったみたい。
ちょっと笑ったら、楽になって、冷たい雪が暖かく感じたの。
道に横たわる二人の少女は、白い雪を深紅に染めながらも、ほほえんでいた。