「おはようっ」
いつものように友達に声をかけた。
「あ!おはよう,マナミ。」
普通の会話をしている私。でも,今は普通の学校生活を望んでいる…
この学校に入学してきてから,私は,なぜかいろんな人から目をつけられている。それも,部活の顧問の先生,同じ委員会の先輩など,目上の人に限りだ。
私は,そんなこと気にせずに生活してきたつもりだが…
机に向かった。小さなメモ用紙に,『死ね』と書いてあった。
「わ,最悪っ」
私の机を見て,クラスで一番のおふざけ野郎「雅史(まさし)」が言った。
「ひでぇ〜」
「平気っ。こんなの慣れてるからっ」
私が嫌がらせをうけていることは,多分雅史しか知らないだろう。隣の席で,しょっちゅう私の机の落書きを見ているからだ。
「倉田さんも大変っスね。」
雅史は口を尖らせて言った。
「まあね〜」
私は笑顔で答えた。
雅史がどっか行ってから,机の上のメモ用紙をちぎって捨てた。
大丈夫。大丈夫。
私はそんなんで負けない。
大丈夫。
しかし,私への嫌がらせは,日に日にエスカレートしていった…。
つづく