自殺自演、、〔二曲〕

ホッチ  2007-03-31投稿
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あっ、、、雨だ、、。

降り始めたのか雨は道を点に濡らし、みるみるその範囲を広げている。

傘をさし、店へ行く途中、、何かに傘を持っていかれる。

電柱か、、。

おかげで少し濡れてしまった、、。
髪から滴る雨が目に、、「いたっ!!」
目の表面を通り、涙のように頬をつたう。

少し感動し、しばらく涙ゴッコを堪能していると。不意に肩を叩かれる、、。

「何してるの、、?」
同じクラスの男、たまに話す程度で特に興味はないが。彼も時に空っぽの笑顔をしているときがある、、私と同じ匂いをかもしだしている。

「涙ゴッコ、、」

彼は声にならぬ笑いを飛ばし「最高!!」とだけ溢した。

家が近くだとは知らなかった、、どうやら彼も同じ店へ向かうとこらしい。同伴してきた、、。

「またホラーものでも借りるの?」
何故それを、、!?

確かに恐怖心から涙を出そうと試みた時期もあるが、まさかみられていたとは、、。

「好きだけど、今日の目的は違うよ。」

興味津々な表情を見せているが、話す気はなく。秘密とだけ答えた。

雨は勢いを増し、コンクリの独特な臭いが鼻をつくなか。当たり障りない会話をし向かう、、。

店で彼とわかれ、店員のもとへ、、。
CDの中に入っていた紙のこと、包装している工場のこと、場所など。
変な顔をされたが、構わず聞けるだけの情報は得ることに成功。

苦情ではなく、お礼をいい。店を後にする、、。

ドアを開くと街の音がやかましく、耳を塞ぎたくなった、、。

歩きはじめ、ふと後ろを振り返るとクラスの彼がこちらをみていた、、。

沈黙の空気、みつめあい、彼は逆方向へ消えていった、、、

頭の中に今日買ったクラッシックが繰り返し流れている。



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