バンドブーム〜16〜

こう  2007-04-01投稿
閲覧数[273] 良い投票[0] 悪い投票[0]


「だだいま。」

小さな部屋に響きわたる。
「お帰りなさい。」

ミートソースの匂いがする。
晩御飯はきっとミートスパゲッティだ。

「あれ?そのギター、どうしたの?」

いつもなら“今日の学校はどうだった?“の質問から始まるのに・・・。

「貸してもらったんだよ。」

「へぇ〜」

あれ?
あまり感心が無い・・・。

「僕ね、文化祭にでるんだ。だから家でギターの練習したいんだけど、いい?」
母は笑う。

「そう。何か夢中になれるものが見つかってよかったね。御近所に迷惑がかからない程度ならいいわよ。」
何か違う・・・。
いつもの見えすいた作り笑いじゃない。

安心したのかなぁ。

実際、今の学校生活は楽しい。イジメがなくなったからじゃなくて・・・充実してるっていうか・・・。

「そのギターは誰の?」

スパゲッティをほぐす箸が止まっている。

・・・お母さん、嘘はもう言わないよ。








「友達の!」




投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 こう 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]
〇beauty hand〇
海外セレブに人気


▲ページトップ