なんで私はシュウジが好きなんだろう。
よりによって彼女持ちなんて。
不毛にも程がある。
どれだけ抱かれたって気持ちは繋がらないのに…。
そんなことを考えてたら、シュウジに頬をつままれた。
「なぁに怖い顔してんだよ。気持ちよくなかった??」
ベッドの中で一緒に横たわってるシュウジの顔は近くて。すごい真面目な顔してる。
……その質問、真剣に聞いてんだ…?(呆)
「気持ちよくなかった」
「え"っっ!!!?」
きっぱり言い放つと予想以上の焦った反応。
「ま、まじで?まさかエリカいっつも気持ちよくないの?」
…なんかむかつく。
「そうだよ。シュウジなんて全然よくないっ!…私は……っ」
私に愛のあるシュウジに抱かれたい。
言葉がつまる。だってそんな本音言えないよ。彼女がいるのわかってて、この関係を始めさせたのは私の方なんだから。
シュウジに私への愛がないなんて、わかりきってたこと。
「…シュウジ、私もうシュウジと会うのやめる」
突然の私の言葉にシュウジは予想通りの反応。
「はぁあ!?なんだよ、いきなり…」
「ごめんね。今まで付き合ってくれてありがと。あ・でも学校では今まで通りね。…友達でしょ?」
一方的に別れを告げて、急いで服を着てシュウジの家から出た。シュウジはずっと何か言いたそうにしてたけど、何も言わなかった。
ただ、私が部屋を出るときに言った「バイバイ」に小さい声で「ああ」って応えてくれただけ。