「ちょっ……マジでやだって!」
ゲーセンへ入ろうとしたユカリを思い切り引っ張る。
「きゃあっ!!」
勢い余って俺の胸にぶつかった。
「いったぁ……。」
「わりぃ。」
鼻を押さえながらユカリが見上げてくる。
「なんでそんなにイヤなの?」
言いたくねぇ……でも、今日のユカリは頑固だからなぁ。
言うまで離さないっ!というように俺の服を掴んでいるユカリ。
仕方ねぇか……
「撮ったことねんだよ……女と二人で。」
「うそっ!!」
予想通りのリアクション。
ユカリは目を見開き、呆然としている。
「なんで?彼女とは??」
「気持ち悪いじゃん。誰かに俺の写真ずっと持ってられるなんてさぁ。」
だいたいほとんどデートなんてしないし。
「あぁ……そっか。」
ユカリが小さく呟いて離れた。
なんかヘコんでる?
「じゃあ、やめよ?」
そう言って歩き出すユカリを見て、気付いた。
やべ……さっきの言い方じゃ、ユカリでも気持ち悪いみたいじゃん!
「待てよ。」
グッと手首を掴む。
「お前なんか勘違いしてるだろ。」
「なにが?」