牛型のグルドはその巨体を生かし捕獲をしようとするストライカーを次々と葬り去る。
部下「隊長!!既に四機の機体がやられました!!捕獲は不可能です!!」
隊長「すぐに陣形を立て直せ!!捕獲から抹殺に作戦を変更!!各自携行しているバズーカで攻撃せよ!!全弾撃ち尽くせ!!」
生き残ったストライカーは携行していたバズーカで次々と攻撃する。
弾が一発一発あたるごとに激しい爆発が起こり、やがて煙りが牛型グルドを包みこんでいった。
凄まじい攻撃で牛型グルドは絶命したとその場にいた者は誰もがそう思ったに違いない。
部下「これで奴は終わりに間違いない!!」
一体のストライカーがふと爆炎の中に足を踏み入れた瞬間であった、
部下「ヒギャアアアア!!」
部下の悲鳴と共に爆炎の中心付近から爆発音と共に黒煙が上がった。
隊長は戸惑いの色を隠せなかった。
隊長「どうした?応答しろ?おいどうした!?」
隊長機が爆炎の中に突入しようとした時、爆炎の中から火だるまと化した牛型グルドが暴れながら飛び出して来た。
しかし、もがき苦しみながら暴れていると言うよりは炎を身に纏うことでパワーアップしたようにも見える。
隊長機はその勢いに思わず身を引いてしまった。
部下「このおぉおお!!!」
一機のストライカーが腰にさしてあるショートソードを右手に持つと巨大な牛型グルドに飛び乗った。
炎で足元は見えないが渾身の力でショートソードを突き刺した。
その瞬間であった。
炎はソードを伝わり一瞬にして飛び乗ったストライカーを火だるまにした。
部下「畜生!!グワァアア!!」
火だるまのストライカーは地面に落ちるとそのまま崩れ落ちた。
隊長「く…このままでは全滅してしまうが…どうすれば」
「部隊を後退させて後方支援に回せ!この『バウロス』と言うグルドには通常兵器は通用しない」
隊長機は辺り見回した。
隊長「誰だ?!」
すると遥か後方のビルの屋上から様子を眺める一体のストライカー。
それはまさしくディア=パノスだった。
龍雅「元連邦公国軍コード『00』独立部隊中佐、峰崎龍雅だ」
その言葉を聞いて隊長は驚愕の表情へと変わった。
隊長「コード『00』だと…?」