サヨナラ 桜の木

オズ・クレマン  2007-04-04投稿
閲覧数[413] 良い投票[0] 悪い投票[0]



僕の祖父が産まれる前からあったらしい桜の木。




ずいぶん 長生きしたらしく、年々咲かせる桜の花が少なくなっていた

どんどん命が弱くなっていくのを、僕は感じた




しかし 去年の春、
木は今まで 見たことないくらい見事な桜を咲かせてくれた・・・。

僕に この木はまだ生きている。そう思わせるには充分だった、





だが、桜の木は長くは生きてくれなかった。


桜が散ってすぐに 木は伐られてしまったのだ・・・




もしかしたら、
桜の木は

命が絶たれることが解っていたのかもしれない


だから 最後に魅せてくれたのだ、




最高に綺麗な桜の花を




僕は 桜の木の切り株に向かって呟いた。

「 サヨナラ 」



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 オズ・クレマン 」さんの小説

もっと見る

エッセイの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ