次の日の朝、
「オハヨー!」
健次と智明がいつもの待ち合わせの場所で落ち合う、家が近いせいもあるが、二人はいつも一緒に登校していた。
「ふぁ〜〜〜眠い...」
健次が歩きながら大きなあくびをする。すると智明が
「お前どうせまたインターネットでエロサイト見てたんだろ!?」
「見てねぇよ〜!!昨日面白い動画見つけてさ!なんか人形をポケットに入れたらさ、外人が木製バットへしおるぐらい強くなるってやつ!」
「何だよそれ〜!いかにもうさんくさいなそれ!」
健次と智明が談笑してると、後ろから
「オハヨー!」
同じクラスの三原里奈だ、
「ああ〜オハヨー」
健次と智明が声を揃えて返す
「笑ってたけどなんか面白い事あったの?」
「うん、ちょっとね」
里奈が思い出したかのようにいう、
「あっ!そういえば松尾君、昨日あの後屋上まで連れて行かれて、大変だったみたいよ、あなた達も男なんだから助けてあげなさいよ!」
どうやら里奈は、昨日の出来事の一部始終を見ていたらしい。
「俺らは...その...別に松尾とも仲良くないしな..」
と、智明が呟やいた。
「だったら智明は松尾君の立場が健次だったら助けてあげた??」
里奈がすかさず突っ込む。智明はほんの一瞬ためらったが、
「あたりまえだろ!!俺らは親友だからな!」
健次は正直嬉しかった。ゆっくり話しながら歩き過ぎたせいか、時間が無くなってるのに気付き、三人はそのまま駆け足で登校した。
この日が、健次の人生を狂わせる日になるとは知らずに...