HERO 4

探闇  2007-04-05投稿
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何とか三人は登校時間ギリギリに間に合い教室に入った、クラスの雰囲気がいつもと違う...原因は一目で分かった。昨日絡まれていた松尾の顔が見るに無残に腫れあがっていた...健次も智明も、クラスの誰でさえもその事には触れようとはしない。
「それでは朝礼を始めるぞ〜!」

担任の高島が教室に入っ来た。

「松尾!?どうしたその顔は!?」

すると松尾は、

「いや、ただ昨日階段から転んだだけです。」

「そうか...」

普通に階段から落ちた傷ではないと誰でも一目で分かるが、高島は深入りせず流した。もめ事は避けたいのだろう。このクラスには松尾を助けようとするHEROはいない...

やがて一時間目の休み時間に入った、すると昨日松尾に絡んでいた奴が廊下から、

「おい!何で学校来てるんだ?来るなといったはずだよな!?」

クラスは静まり返り、みな下を向いていた。

「学校に来るか来ないかは僕の勝手でしょう?」

誰もが耳を疑った!!!松尾が、絡んでいる奴に向かってこういい放ったのだ!松尾に絡んでいた奴は完璧に切れている、教室の机を蹴散らしながら松尾に近付いてきた。何人かの生徒は教室から足早に逃げさった、しかし健次と智明は松尾の席の近くだったせいか、恐怖の余り足が動かなかった。目の前で松尾が再び襟を捕まれている、健次は自分に被害がない事だけを祈り、ずっと下を向いていた...

次の瞬間、

「アッ〜〜〜!!腕が〜!!腕が〜!!!ギャー!!!」

松尾に絡んで奴の肘の間接が見事に逆に折れている、いや、折れているどころではない、骨が肉を突き破り、シャワーの様に血が噴き出している。

「痛て〜よぉ〜!誰か助けて〜〜!」

松尾に絡んでいた奴が床にのたうちまわる

「ゴキッ!!」

鈍い男が響き渡る...

松尾がとどめの一撃を加えた、相手の首は見事180反対を向いて、うつぶせのはずだった顔が上を向いている。

クラスはまさに地獄と化した。

健次はまだこれが現実だと受け止めきれていない

「何してる!?健次逃げるぞ!」

智明が健次の手を引っ張って教室から逃げ出した!健次は智明に手を引かれながら、松尾に目をやると、松尾のポケットからは昨日インターネットで見た人形が垂れ下がっていた。



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