沙耶との喧嘩から一週間が経った。
あれから沙耶には会っていない。
涼に会うのも一週間ぶり。えりかは「HEAT」で涼を待つ。
「久しぶりっ!!」
拓が、えりかに話しかける。
(・・・。今一番話したくないヤツなのに・・・。)
えりかは拓を横目で見る。
拓は見るからに遊び人タイプ。
チャラチャラしてていつも連れてる女の子が違う。
「涼と付き合ってるんだって?」
拓がえりかに言う。「そぉだけど?」
えりかが答える。
「俺のおかげなんやけ、感謝しろよ。」
「はぁ?意味わからん。どぉいう事なん?」
「俺、涼には沙耶より、えりかとウマくいって欲しかったんよね・・・。」
拓は、えりかの横に座りながら言った。「涼も、えりかの事かわいいって言ってたから・・・。」
「・・・何言ってんの?拓は沙耶の事気に入ってたんじゃなかったん?」
「まぁ、いい女だとは思うけど、ヤッてみるとそぉでもない。カルい女。」
「最低。そんな言い方ヒドい。」えりかが拓に言う。
「そぉ?沙耶だって涼の気持ち探りたくて俺を誘ったようなものなんだから、お互い様だろ。」
「良かったんじゃない?涼の気持ちもはっきりした事だし。」拓は鼻で笑う。
えりかは更に自分を責めた。
(アタシのせいだ・・・。アタシがみんなをバラバラにした。もう、もとには戻らない・・・。)
「えりか、何か元気ない?」
涼の声。
「涼。遅いよ。」
えりかは涼にもたれ掛かる。
(これで良かったんかな・・・。間違ってるんかな?沙耶を傷つけた。こんな思いのまま付き合って行ける?自信ない・・・。)
えりかの頭の中は後悔でいっぱいになる。
(アタシはどうすればいい?この気持ちいつか晴れる日がくるんかな・・・。)