雨の中の殺人2

須賀  2007-04-09投稿
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刑事に、あまり解らないと話をして、刑事は帰って行った。
「真紀、どうした?」
と私に声をかけるのは、付き合って4年目のヒロだ。
長身に、程よい茶色の長めの髪、優しい目をした彼が心配そうにベッドの中から、声をかけたのだ。
刑事の話を、彼に細かく話した。お隣の方が亡くなった事…
殺人かもしれない事…
刑事は帰り際、「お隣なので、気をつけて鍵をかけてください。」と。隣の佐藤さんは、腹部を数十ヵ所刺された上、浴槽に水を張りロープで結ばれ、浮いていたそうだ。
その事は、彼には話をしなかった。彼は仕事が忙しい。いらない心配をかけたくなかった。
彼が、仕事に行く支度を始め、見送ったあと、一昨日、4月1日の事を考えていた。
私は隣なのだから、誰か不審な人を見なかったのか?
何か物音がしなかったのか?

一昨日と昨日は、彼にまかされた書類を、パソコンに写すので大変な思いをしていた。
しかし、何かなかったか…と考えていると玄関からチャイムが鳴った。
時計を見ると、すでに昼の12時になっていた。彼が出かけて、すでに5時間がたっていた。
玄関に向かいドアを開けると、上の階に住んでいる中年の女性、中井さんがいた。
身長は小柄で神経質そうな顔をしているが、今日は少しうろたえた様子で立っている。



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