中井さんは、うろたえた様な目で私を凝視している。
「あの、何か?」
「……」
中井さんは、黙って下を向いて何かをブツブツと言っているように見える。
少しの沈黙が続き、中井さんは、やっと口を開いた。
「あなたの所の彼…怪しいんじゃないの。お隣、亡くなられたんでしょ。怪しいわよ…」
と、意味深な言葉を残して階段を上がり、部屋へ帰って行ってしまった。
ど…どうゆうつもりなの!そんな言いがかりを、つけるなんて酷すぎる!
と、考えていたが落ち着きを取り戻し、よく考えた。
そう。彼には少し変な所がある。
でも、彼がまさか犯人なわけない。