━皆樣、私はこうして夜那河を殺人犯にし、都合の良い玩具に致しました。昔の玩具は面白くありませんでしたから。でもこの男は私のｺﾚｸｼｮﾝにはなりません。その秘密は後で解るでしょう。
さて、夜那河の偽装殺人ですが。勿論家は燃やしましたから御安心を。では私の感想は一時中断致しまして続きをどうぞ。
『オイ！人形。俺をこんな気味の悪い所に放置為てたんだから。ちゃんとやったんだろうな！』
『勿論でございます。家を燃やし、彼方の変わり身を置いてきました。あの死体を見たら暗示に架りますからばれません。其れとビデオを残してきました。』
『ビデオ?』
『はい。ビデオは火の中に入れれば変形し形状を保ちません。家屋が全焼為るだけの火事でビデオが綺麗に残って居れば調べるでしょう。』
『確に…それでビデオに何が写ってんだ？』
『架空の人物Ｘ(ｴｯｸｽ）です。詰まり仮の彼方と云ったところです』
『好きかってだねぇ。人形さんは。別に何でも良いけど』
『後、TV局の方にも市長に関するビデオを送っておきました。あちらの方もＸと名のっていますので、警察は同一人物として捜査を行うでしょう。特に市長が死亡した場合』
『さて、市長はどうしようか』
『１週間後に誘拐し、世間には逃亡したと思わせておき警察にビデオを送っておきます。そしてその間はﾏｽｺﾐを使って騒がせます』
『殺害方法は？』
『彼方の自由になさってください。』
『それじゃ。本当の第一犠牲者になって頂きますか！』
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