青髪で黒ずくめ姿の男、ハーツは六階のビルの屋上からディア=パノスを見下ろしながらこう言い放った。
ハーツ「甘い!!甘すぎるぞ!!峰崎龍雅!!」
ディア=パノスはその姿を捕らえると携行していたサブマシンガンの銃口をハーツに向けた。
龍雅「甘いのはお前の目論みだ!!革命教団を名乗るものは全て粛清する!!」
ハーツは天に向かって高笑いし、腹を抱えた。
ハーツ「フハハハハハ…貴様は私の言葉の意味が分かっていないようだ!!バウロスの死骸をみるがいい!!」
龍雅は一瞬だけ後ろを振り返った。
するとそこには目を疑うような光景が広がっていた。
バウロスの死骸から炎を纏った肉片が次々と飛び散っていき、周辺のビルになどの建物にどんどん引火していっているのだ!!
龍雅「貴様!!何をした!!」
ハーツは呆れ顔で肩をすくめた。
ハーツ「君は革命教団を軽視しすぎている…。我々がこれまで行ってきたことを考えればそれくらいのことはわかるはずだ…」
ここで龍雅はあることに気がつき、声を震わせながら口走った。
龍雅「強制細胞変化生物…」
ハーツ「そうだ!!生物の細胞の中にある遺伝子を強制的に組み替えることにより革新的な能力を手に入れる事が可能になる!!」
龍雅「だが、所詮その能力は一時的なものであり必要性が全くないことからこの方法はすぐに破棄された…」
ハーツ「…ククク…何を馬鹿な事を…我々はこの能力を使い、世界回帰を実現する。そして…我々は新しい同志を迎え入れた!!」
ハーツの後ろから一人の男が現れた。
その男とはなんと先程龍雅が叩きのめした瀬崎隆也であった。
龍雅は鼻で笑い、ハーツの言葉を一蹴した。
龍雅「新しい仲間だと?笑わせるな!!どうせそいつも盾にする気だろ?おい、そこのギャル男!!今すぐそいつから離れろ!そいつはファシズムの意志を継ぐ大罪人だ!!」
隆也はハーツより一歩前にでるとこう言い放った。
隆也「離れなかったらどうする気?その機関銃で俺を撃つ?おぉ恐い恐い!俺は革命教団に魂を売った。…お前を叩き潰すために!!」
龍雅「俺の声が聞こえなかったか?『革命教団を名乗るものは全て粛清する』とな!!お前ももはや例外ではない!」
ディア=パノスは隆也をロックオンした。