俺と鏡の足元が光りだした。 だからなんなんだコレ!?
タロットの奇跡。7
足元の光は、段々まぶしさを強めていく。
いつの間にか魔方陣まで出ちゃってるし。
俺は驚愕して硬直している鏡の代わりに、死神に叫んだ。
「おい骨公!どうなってんだコレ!?」
死神は俺の質問に返答せず、ぶつぶつと何かつぶやいている。
その腕には―\r
「水晶?」
しかもデカい。
死神はつぶやき終わると、「よっ」と水晶を投げた。
水晶はそのまま浮かびあがり、光を放った。
光はもういい、と心の中で叫ぶ俺。
死神は水晶を見上げ、叫んだ。
「救世主、桜鏡・加藤光一召喚!この者達を☆%▲○!」
「はあ!?」
最後の方が聞き取れず、俺は思わず聞き返す。
すると、水晶がぐおーんと音をたて、光を増した。
俺は眼をつぶった。
なんだこれ!?本当になんだこれ!?
音と光が無くなり、俺はゆっくり眼を開けた。
手には何かの感触がある。
地面には、俺の学ランと鞄、鏡のセーラー服と鞄が散らばっている。
となりますと・・・・
「俺も鏡も下着1枚かよ!?」
待て待て待て、俺はともかく、鏡はどうするんだ一体?
俺思春期が本格化してきましたから、ちょっとやばいっすよ・・・
などと変な妄想を繰り広げている俺に、鏡の冷たい声が飛ぶ。
「何言ってるんですか、光一君。ちゃんと服着てます、私も君も」
おそるおそる自分の体を見る。
な、なんか服装がファンタジックになってますが、これはまずいい。
ちゃんと服着てるし。
鏡も服を着て、右手に清龍刀を持っている。
あー、鏡もちゃんと武器持ってんのか、安心。っておい!
「俺なんで薙刀持ってんの!?」
微妙にツッコミ所が違う俺だった。