それから、母は体調を壊してしまった。
体調の良い日は、起きれるが体調が悪い日は寝て過ごす日が続いた。祐介とは、時間を作って公園など近くのありふれた所で過ごす様になった。
「お母さん、早く良くなればいいね。」
近くでしか会えない事を、私が謝る前に気を使って言ってくれたのが、すごく嬉しかった。
母は、肺炎を起こし入院する事になった…
私は毎日、病院で過ごす様になり、祐介と会う時間も少なくなってきた頃。
祐介と、会う時間が作れた。
祐介は、花束を持っていて病院に行こうと行ってくれた。
エレベーターで5階に上がり、最初の角を曲がって真っ直ぐの、個人部屋が母の部屋だ。
「お母さん、祐介が来てくれたよ」
母は、少し青い顔でニコリと笑顔を返した。
「作村祐介です…」
時間が止まった様に思えた。
母の顔が、真っ青になって、目から大粒の涙を流しながら、私の手首を掴んだ。
「真弓、この人と付き合ってるの?…嘘よね…!?大丈夫よね?」
母が、なぜこんなに動揺しているのか、分からなかった…
母の肩が、震え涙を流しながら震える唇で
「お兄ちゃんを…殺したグループの1人…なんだよ…」
全てが壊れて、砕けた…
祐介は、ただただ俯いていた…続く