準決勝を終えた。
決勝は明日に行われる。
準決勝の対戦相手に
今夜、呼び出された。
「何の用ですか。」
僕は念のため、
神器を具現化していた。
「まずは挨拶だな。
私の名はバルス、
この組織で神器を
持つ二人目だ。」
聞きたい事は沢山ある、
しかし、呼び出された
以上は先に聞かなければ
ならない。
「お前は、試合中に複数
の神器を使った、
何故、複数の神器を
それも同時に。」
先の見えない話だ。
だが、答えられる
質問だ。
「複数の神器を
身体に宿したからだ。」
バルスは不満気な顔を
する。
「質問を変える。
複数の神器を使って
身体は大丈夫なのか?」
やはり、と言わん
ばかりの顔表情で
答えた。
「体力の消耗は早い。」
当たり前な解答を
した。だが、まだ納得の
いかない顔をする。
「それだけでは
ないはずだ。前に
我々も一人に二つの
神器を宿したが、
身体が急激に劣化し、
一時間もしない内に
死んだ。」
僕は驚いた。神器を
宿すたんびに、
身体が劣化する
ところか、力が漲る。
二倍三倍とまではなら
ないが、確実に強く
なってはいる。
「僕には解らない。
ただ、確実に強くは
なっている。」
と答えるしかなかった。
「貴様は・・・一体・・・
何者なんだ。」
そう言ってバルスは
さって行く。
「ゼル、さっきの話は
本当か。」
不安になり、聞いた。
「ああ、神器の力
に耐え切れなくなると
力が流出して、身体が
劣化していく。」
不思議だ、ただの人間が
耐え切れるわけがない。
ましてや、三つ・・・
ここで、ある仮説が
思い浮かぶ。
僕は人間ではない・・・、
すると、幼少時代から
ある、圧倒的な身体能力や考察能力の理由になる。
親がいないのも
理由になる。
様々な事に
つじつまが合う。
考えれば考えるほど、
真実味が増す。
否定が一切出来ない。
僕は借家に戻って、
寝る事にした。
そして、一夜が明ける。
決勝の相手は
フリードさんだ。
「神器の所持者、
あなたですね。」
フリードさんは
目をつぶり、笑いながら
言った。
「バルスからか。
なら、隠す
必要はない。」
フリードさんが神器を
具現化する。
「違うぞ、何かが。」
ゼルが濁った発言を
する。
「昨日感じたのは。」
違う?まさか、
三人目が?
「あれは、ラグナロクだ。オメガバスターと同等の
力がある。注意しろ。」
え・・・今!