25の冬? ※ノンフィクション

シン  2007-04-13投稿
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1週間に1度は『ヒロくん大好き ずっと一緒にいようね』 まるで付き合い始めの恋人同士のような可愛いメールをくれた
お金のない彼女は、夜中にバイトまでして、誕生日には旅行をプレゼントしてくれた
付き合っていた、2年間ずっと、すごくぼくを大事にしてくれた ぼくもそれを感じていた
あの日までは…
突然の別れ

彼女が25の冬 ぼくが30だった
突然彼女が呼吸困難になり、入院したのだ
もともと体が弱く、持病もあった彼女は付き合い始めた頃にも入院した事があった 体調もよくなり、治ったものと思っていた ぼくは…
彼女は、もう治らない事を宣告され、残りの時間を精一杯生きていたのだ
最後の恋人となるぼくとの時間を誰より大切にして ぼくを最後の恋人と決めて…

ぼくもぼくなりに、彼女を大切にしてはいたが、彼女とは時間の重さが違いすぎた まだまだ二人の時間があると思っていた これから先も、二人でいられると思っていた
ぼくが呑気にしている間もずっと彼女は、迫りくる死の恐怖と戦っていたのだ
ぼくはたまらない気持ちになった 自分が情けなく、甘ったれた人間である事を痛感した
…彼女が、優しかった理由がわかった

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