私が5つになった頃…母から言われた。
母:『ミサはおじさんとヒデのこと好きだよね?』
私:『うん!』
母:『じゃあ、ミサのお父さんとお兄ちゃんになってもらおうか?』
私:『うん!そしたらいっぱい遊べるね』
母:『そうだね。毎日一緒に遊べるよ。』
そして、私に家族が増えた。
サラリーマンにしては大きな家。日当たりの良い小さな庭。そこで、家族4人の生活が始まった。
9つ年上のヒデとはとても仲が良く、私はいつもヒデのあとをついて回っていた。そんな私をヒデも可愛がってくれた。
保育園のお迎えは必ずヒデが来てくれた。
ヒデが友達の家に遊びに行く時も連れて行ってくれた。
ヒデがお使いに出るときも一緒に自転車の後ろに乗せてくれた。
きっと、ヒデはたいへんだっただろう…でも、いつも『しょうがないなぁ…おいで。』と言ってヒデは私の手をひいてどこにでも一緒に連れて行ってくれた。私はそれがとても心地よかったんだ…。