その奇妙な初デートからしばらくたち、私もすっかり彼女のことを忘れかけていた。
いつものように、夕飯前にヒデと私はテレビゲームにかじりつき対戦をしていた。大人気ないヒデは９つも年下の私に手加減せず必ず私が負けていた。負けず嫌いの私はいつも父に泣いてすがりつく。
父：『ヒデ…少し手加減してやれよ。』
ヒデ：『わかったよ。ミサもう一回やろう。』
母：『どうせ泣くんだからもうやめなさい。』
そして私は泣き続ける。で、みんなは笑う。
これが我が家の毎日のお決まりの光景だった。
夕飯の支度もでき、さぁ食べようとしたときだった。電話が鳴り、母が出る。どうやらヒデの彼女らしい…。ヒデに変わり、呼び出されたようだ。
ヒデ：『ちょっと出かけてくるよ。』
母：『今から？！』
ヒデ：『彼女がそこまで来てるみたいだから…すぐもどるから』
と言って慌てて出ていってしまった。
私はあまり気にもせず夕飯を食べテレビを見ていた。
どのくらいたったのだろうか…ヒデが帰ってくるなり…
ヒデ：『ミサ、風呂入るぞ！』
私：『はぁぁい』
いつもと変わらずヒデとお風呂に入った。
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