私は何も考えずいつものようにヒデとお風呂に入っていた。
でも、ヒデはいつもと違った。やっぱり少し元気がない。
私:『ヒデ…どうしたの?元気ないねぇ〜彼女に振られた?』
と私は笑った。
ヒデ:『あれ…バレた!?』
と苦笑い。
ヒデ:『さっき振られたんだ。』
私:『うそ!?なんで!?』
ヒデ『…』
ヒデはそれ以上何も言わず笑いながらちょっと泣いて私を抱きしめた。ヒデが泣いたのを私は初めて見た。子供だった私もこれは父と母にも言えない秘密だと思い、ヒデが振られたこともちょっとだけ泣いたことも誰にも言っちゃいけない秘密なんだと心に誓ったんだ。
次の日、意外にもヒデはケロッとしていていつものように私をからかって遊んでいた。私はチョッカイを出されて怒りながらもホッとしていた。振られた理由は知りたいけどあんなヒデの顔を見てしまったから聞けなかったんだ。
そんなことがあってからヒデと私は今まで以上に仲良くなっていった気がする。
私はもっとヒデが大好きになっていった。血はつながっていないけど、私にとってはホントのお兄ちゃん意外のなにものでもなかったんだ。