争いが始まったのは、いつだったのだろうか?
もう、かれこれ半世紀以上に渡り続いている
いがみ合いの原因は信仰の違い
この世界にも幾つかの宗教のようなものが存在する
世界の人口の約3分の1もの大多数が信仰する「アブ教」
生きている全ての生命を愛し、万物を創造するとされる神を愛する宗教。
一方で、異形の宗教と言われているのが「ヒス教」
他の宗教との大きな違いは、根本的に神の存在そのものを否定。全ての始まりは人であり、人類の進化の過程すら足蹴にする。
この他にも多種多様の宗教が存在するが激しく争っているのはこの2つ
永きに渡り互いの信仰を認めないながらも上手くバランスをとり共存しているように見えた…が…
ある日事件は起きた
1人の妊婦が病院を訪れる。
その女はヒス教徒、同じヒス教徒の夫と一緒に現れた。
2人はとても貧しく本来ならば同じヒス教徒の運営する病院に行くのだが2人には金が無く、やむを得ず医療費が無料であるアブ教徒の運営する病院に足を運んだのだ。
当然アブ教は万物を受け入れる思想なので快く2人を迎え入れた。
そして出産の日を迎える。
しかし、ここで一つ問題が生じる。
お腹の子供は双子だったのだ。