ゲーセンの中はすごい人だった。
なんとか人ごみをすりぬけプリクラコーナーへと向かう。
「ねぇ、どれにする?」
「どれも一緒だろ。」
「違うよっ!あ、ここ並んでない。入っちゃおぅ!」
さっさと歩くユカリに着いて中に入ると、ソファがあった。
今のプリクラってすげぇな……なんてオヤジくさいか。
「じゃ、とるよ〜。」
小銭を入れようとするユカリの手を慌てて止める。
「俺出すよ。」
「良いわよ。私が言ったんだから。」
そう言うと、ユカリはさっさと入れてしまった。
「あ、つーかさっきの映画のチケット。」
5000円を渡そうとした俺の手をユカリが掴む。
「良いわよ。お姉さんにおごられなさぃ。」
は?
なにそれ……
どんだけガキ扱いしてんだよ。
「女におごられる趣味ねぇし。」
無理やりユカリに押しつけると、困ったように微笑んで受け取った。
本当は…いつもセフレとホテル行く時はだいたい向こう持ち。
なんか女が普通に出すから、普通におごってもらってたけど―――\r
ユカリに出されるのは
なんか
イヤなんだよな……
ガキ扱いってのがみぇみぇだからかな。
あ〜ダメだ。テンション下がりきった。