relations 31

るぅ  2007-04-19投稿
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ただそれだけのことなのに


なんで俺




こんなに嬉しいんだろ……



ふと、目が合った。

また俺の心読んだのかな。

俺の手に指を添えたユカリが、優しく微笑んだ。



もぅいいや。

ガキだろうが単純だろうが……ごまかす余裕もねぇよ。

理由なんかどうでもよくて……ただ嬉しくて仕方ねんだよ。



俺はユカリを引き寄せた。


耳朶を優しく噛んでから、そのすぐ下の少し後ろに唇をつける。


セフレにマークは厳禁。それは当たり前でお互い暗黙の了解。



でも、俺いつもつけてたんだ。



ユカリは知らなかっただろ?



わかりにくい場所だし




気付かれないように、つけるのはお前がイッた瞬間。






初めてつけたのは





あのピアスが、彼氏から貰ったもんだって聞いた日だったんだ。





白い首筋に、強く吸い付く。


「っ………。」


ユカリは小さく息を呑んだけど、抵抗しなかった。

しばらくしてゆっくり唇を離すと後に残ったのは真っ赤な薔薇。



アメジストなんかよりよっぽど似合ってるよ。



無意識に声に出してしまったらしい。


ユカリが声をあげて笑う。


その笑顔も薔薇みたいに綺麗で――目が離せなかった。

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