恋の実-02

愛衣  2007-04-22投稿
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告白は圭史朗らしくなかった。


手紙で、
『ずっと好きでした。付き合って下さい。』

すごくすごく圭史朗らしくなくて、愛おしくて、嬉しくて…



なんかむず痒かった。


圭史朗があたしのこと好きだったなんて思いもしなかった。

ずっとあたしの片想いだと思っていたのに。




あたしは、恥ずかしがりながら、親友にだけ打ち明けた。

親友の弥夜(やや)は、自分のことのように喜び、
『夢子(ゆめこ)と圭史朗君似合ってると思ってたんだぁ♪』
と言ってくれた。


中1ながら、ちゃんと気持ち伝えて付き合いたいと心から思った。



そうしてあたしと圭史朗は中1の夏、付き合うことになった。


付き合うといってもまだ中1。

圭史朗はバレー部に入っていたので忙しく、遊んだりなんてできなかった。






でも、嬉しかった。
圭史朗を独り占めできて嬉しかった。


あたしたちが付き合ってるっていうのはすぐに校内中に広まった。


でもみんな
『夢子と圭史朗はお似合い』
って言って応援してくれた。


あたしは幸せを、幼いながらしっかり感じた。



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