「実は私は何度かお会いしたことがあるの。」
「そうなんですか?」
「ええ、その度にとても御世話になったの。
だから亡くなったと聞いた時は、本当にショックだったわ…。
いつかお礼を言いたかったのに。」
初めてニコニコが消え、沈痛な面持ちになる。
「葬儀にも行きたかったのだけど…。
任務の最中だったから行けなかったの。
ごめんなさい…。」
頭を下げてくる彼女に、こっちが罪悪感を覚えてしまう。
「いえっ、そんな、えーと…じいさんはそういうの気にしない人だったし…。
常々、「死ぬ時はばあさんと宇宙で」って言ってましたから…本人はそれなりに幸せだったと…って何言ってんだろ!」
俺がオロオロしていると、彼女はクスリと笑って「ありがとう。」と言った。
その極上の笑みに魂を抜かれたように見惚れていると隊長がトレイを抱えて戻ってきた。、