「大きくなったら結婚しようね」そう約束して10年、僕らは恋人になった。
僕は彼女が大好きだったし、彼女も僕を好きでいてくれている。
そう、思っていた。
その日もいつもどおりの朝が来て、僕はいつもどおり愛におはようメールを送ろうとした。
「受信一件」
開くと愛からだった。珍しいこともあるもんだとさらに本文を開く。
「別れよ。元気で。」
僕の寝起きの脳はその二言の意味を理解できず、数秒。
危うく二度寝してしまうところだった。
とりあえず朝食の用意だと思い、食パンを焼く。人間混乱するとワケわかんない行動にでるなぁ…火事んとき枕なんて持ってくわけねーだろって思ってたけど今なら気持ちわかるなぁ。などと考える冷静な自分もいる。