…敵は巡洋艦一隻と改造船一隻、そして宇宙戦闘機《NGG‐01ポーン》が15機。
対してこちらは《スリーB‐012アッパー・ピジョン》1機。
最も遠いコースだったため、援軍が来るまで15分以上。
しかし、ツバサはその15分の間に改造船を撃沈。
戦闘機隊を全機撃墜した。
結局、巡洋艦は投降し、事件は無事解決。
その後、ツバサは表彰を受け、[軍曹]に昇進したのだが…。
「あれは…探せば他にも出来る人は居るでしょう?」
「居ないわよそんな人。
貴方は小さい頃から凄いパイロット達に囲まれてきたから感覚が違うのかしら?
…それにね、戦後50年立ってパイロットの質が下がってきているわ。
今、現役のうち実戦を経験しているのはほんの一握りよ。
そんな中で貴方の存在は貴重なの。」
「俺も実戦はその一回だけですけど?」
「その一回であの戦果っていうのが貴重なの。」
「…。」
それからアリアは少しはにかんだ顔をしながら、
「それにね、実を言うと…貴方には2年前から目をつけてたの。」
「!?」
2年前…それはあまりいい記憶ではないが…。