…驚く俺を満足そうに眺めてから、アリアは語りはじめた。
「実を言うと私、あの時…あの場所に居たの。
あの軍の[入隊試験]の会場にね。」
「…。」
彼女はコーヒーを一口飲んで、
「最初はただの興味本意だったの。
あの[空神]の孫が、そしてあの[片翼の天使]の息子が参加してるって聞いてね…。
私以外にもかなりの人が集まっていたわ。
それだけ貴方は注目されていたの。」
黙りこむ俺を優しい目で見つめながら、話を続ける。
「実際に貴方の操縦を見た時、思わず鳥肌が立ったわ。
だって、記録映像の[空神]の操縦にそっくり…いえ、それ以上だったもの。
他の人達も、早速貴方の獲得に動いていたわ。
フフッ、まだ結果も出ていないのにね。」
そこでアリアは残りのコーヒーを飲み干すと、
「結局、あの時の模擬戦で、貴方は敵チーム10機を全て撃破。
慌てて筆記試験の結果を確認したら、文句無しの合格点。
あの場にいたほとんどの人が、貴方のトップ合格を疑っていなかったわ。」
空になったカップをソーサーに置き、一転、険しい顔と口調になって、