9月24日。
流星の誕生日だ。
那奈は迷い、携帯を開いたり閉じたりしているといつの間にか眠ってしまった。
はっと気がつくと1:45am。メールの文章はすでに打っていた。あとは送信ボタンを押すだけだ。迷えば時間はどんどん過ぎていく。
那奈はついに決めた。
「17歳おめでとう!」
緊張して、すごく待っていたように感じたが、ほんの10分くらいで返信がきた。
『誰?』
那奈は顔を真っ赤にした。流星はわかっているのにわざとそんな返信をしたのだ。表紙抜けしてどう返せば良いのかわからず
「那奈やけど」と。
すると流星は
『あーありがとう』
‥。言葉も出なかった。そしてそのとき初めて自分の愚かさを知ったのだ。
那奈は悔しくて
「わかった!」
とよくわからない返事をした。
那奈はいつもどこかで本当の別れなどないと思い込んでいた。
だがそれからもうずっと連絡をとっていない。
あれからどのくらい経つだろう‥。
那奈は那奈で、流星は流星でそれぞれ毎日を送っている。
那奈は相変わらず流星の温もりを思い出している。
どんなに思っても何もできないでいる那奈は、流星に対する全ての思いを少なめに言葉にし、文字にした。【続】