第六感-選択肢-

有姫  2006-02-12投稿
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私は人よりちょっとだけ第六感が鋭いんです。だから神経衰弱とかババ抜きは結構得意だったりします。
私は今まで、この第六感のおかげで生きてこれています。たぶん私にこのような能力がなければ今まで生きていなかったでしょう。
例えば・・・・・



私は6歳の頃に交通事故にあいました。いまでもその時の衝撃の大きさや車の色、ナンバープレートまではっきり覚えています。
信号機が青になったので自転車で渡っていたら思い切りスピードを出した車にひかれたんです。そして気絶したんですが、目を覚ましたら家にいたんです。いつもと変わらない黄ばんだ天井を眺めてハッと起き上がりました。
私は「夢だったんだ・・・良かったぁ」とため息をついて茶の間にいるお母さんの所へいきました。するとお母さんは私におやつをたくさんくれて、ココアも出してくれました。すると外から妹がやってきて私と一緒におやつを食べました。
おやつを食べ終えると、お母さんと妹に話しかけられました。
母には「膝枕をしてあげるからゆっくりおやすみ」
妹には「お外であそぼうよ」
おやつを食べて満腹だったので私はすっごく眠かったんだけど、何故か寝てはいけないような気がしてならなかったんです。
なので私は「お外で遊ぶ」と言うと、母が「今寝ないと、もうお膝で眠れないわよ?」と悲しそうな顔で私に言ってきたんです。だけど不思議と母に対する罪悪感はなく、どうしても外で遊ばなければならないという気持ちだけが高まり、私は母に「バイバイ」と手を振って玄関の眩い光の中へ飛び出していったんです。
玄関を抜けると何故か体中にものすごい痛みが走り、私はたまらずまた家の中へ戻ってしまいそうになったけど、後ろを振り向いたらいけないと頭の中で信号が出たので痛みをこらえて私は奥へ奥へと進んでいったんです。
奥へいくたびに光はすっごくまぶしくなり、目をおもいきりつぶって進んでいきました。そして目をあけると真っ白な天井を見上げていたんです。
病院の中でした。右で母はありえないほど泣いて喜んでいました。
私は2日間昏睡状態だったらしい。
あの夢の中ですごしたのは2時間くらいだと思ったのに、こんなにも時間がたっていた。もし私は夢の中で第六感が働かずに母の膝で昼寝をしてしまっていたら・・・。
それこそ昼寝どころの問題ではなかっただろう。
私は今でも第六感に助けられて生活しています。

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