そんな事を考えながらジャバーウオックに今までの疑問を聞いてみた。
『あの…ジャバーウオックさん？ここは一体何処なんですか？』
『敬語じゃなくていいよ。ここはアリスが存在していく上で必要な場所であってアリスが作り出した世界だよ♪』
『私が作り出した世界？』 まったく意味が分からなかった…。
『そう。そしてこれからアリスには旅をしてもらう。この鏡の世界の中で…。
でもその前にクイーンに会わなくちゃいけないんだ。そうしないとｹﾞｰﾑは始まらない…。ｽﾀｰﾄ地点にクイーンが居るはずだからまずはそこに行こう！！』
『はｯ!?ちょっと待って!！なんでいきなりそんな事しなきゃいけないのよ!!意味分かんない!!』
『アリスは……アリスは特別だから…。』
ジャバーウオックは冷静に答えた。
『…特別？なんで？』
『…アリスはこの世界にとって必要なんだ。』
有栖の頭にはまた疑問が増えたが…必要とまで言われてしまうと断れなくなりとにかく白のクイーンの所までついていきｹﾞｰﾑ参加を断る事を考えていた。
そして有栖は渋々ジャバーウオックに付いていった。
途中､暗い森があった。
あきらかに何か潜んでいるような不気味な森だ。
するとジャバーウオックがいきなり変な事を言いだした。
『アリス…。ちょっと先に行っててもらえないか？用事を思い出して…。終わったらすぐに追い掛けるからさ。』
『ちょっと！！何言ってんの!?こんな不気味な森に１人で入れるわけないじゃない……道だって分かんないし…』
『大丈夫！！道ならこの先をまっすぐ行くと家があるからそこの家を右に曲がってズット進むと森を出られるよ。』
(はｯ！？そう言う事じゃないから…。)
そう思いながらジャバーウオックに何も言わず有栖は１人ﾄﾞｽﾄﾞｽと森の中へ入っていった。
(あれｯ？怒らせちゃったかなぁ？)
ジャバーウオックはそんな事を思いながらその場を去っていった。
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