「ツバサ君、ちょっといいかしら?
いくつか質問があるんだけど…」
「質問…ですか?」
「ええ、ちょっとしたアンケートと言うか、調査みたいな物よ。」
「構いませんけど…。」
「そう?じゃっ、始めましょうか。」
そう言うと、アリアはバッグから小型端末を取り出した。
質問の内容は、普通のものから変なものまでたくさんあった。
例えば、
「血液型は?」
「何かスポーツはやってる?」
から、
「リメンションワープの連続使用の弊害について答えて?」
「OT‐2型リメンションエンジンのエネルギーバイパスで見付かった欠陥は?」
など、質問と言うより問題のようなものも多かった。
百問近く答えた頃、ようやくアリアは、
「はいっ、しゅ〜りょ〜♪」
と言って端末を閉じた。
「ふぅ…。」
思わず息をつく。
矢継ぎ早に出される質問に必死で答えたので、なんだか疲れてしまった。
まるでテストの後のような疲労感だ。
「あの…今のは…なんなんですか?」
あまりに妙な調査に疑問が沸き、アリアに聞いてみるが、
「ウフフッ、気にしちゃダメよ♪」
…この笑顔で返されるとそれ以上聞けなくなる。