いつもすれちがい様に君を見た。後ろ姿を追った。
同じクラスにはなったことはないけれど、グラウンドで走る君を見ています。
誰よりも速く、速く、今にも飛び立ちそうな君を。
友達にこっそり教えてもらったメールアドレス。いきなり知らない人から来たら気持悪いと思って送れないでいる。
本文を打つのに、最後には削除してしまう。
だってね。
私にとって君はお月様の様にキラキラしているから、どんなに手を伸ばしても届かない。両手で○を作って、囲って、捕まえたふりをしてるだけ。
結局は自己満足。
友達に「傷付きたくないの?」といわれた。否定はした。ただ首を横に振っただけ。開き直ることが出来たらどんなに良いことだろう。
やっぱり自己満足なんだ。君のイメージを崩したくなくて、傷付きたくなくて、最初から遠ざけるの。
送信ボタンに指がのる。
今日は天気が良い。
占いも3つ見た。
3つとも1位だった。
友達に背中を押された。
君と目が合った。
今から君にメールを送るよ。
君に届け。