遙か昔、北の大地に「ホワイトランド」と呼ばれる王国があった。雪と氷に閉ざされたその王国はには、「氷の湖」という湖があり、その名の通り一年中氷の張っていた。言い伝えによると、氷の湖の底には、邪悪なドラゴンの王「デムド」が閉じこめられているのだそうだ。デムドの封印を解かないために、古の魔術師達は、この地を雪と氷で覆ったのだ。
しかしここ数年、魔法の力が弱まったからか、湖の氷がだんだんと溶け始めていた。ホワイトランドの国王「ハーム」は、デムドの封印が解けるのを恐れ、国中の魔術師を集め、再び湖を凍り付かせようと試みたが、時既に遅し。
ついに、竜王デムドは邪悪な叫び声と共に復活した。氷を砕き、翼を広げて飛び立ったデムドは、王国の空をぐるりと一周回った後、もう一度巨大な叫び声をあた。
デムドが口からはく、暗闇よりも暗く、太陽よりも熱いと言われる「黒の炎」は、叫び声と共に、王国を恐怖と絶望で包んだ。