年下の彼14

カトリ  2007-04-28投稿
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駅を出て3分程歩いた場所にアパートはある。


「どうぞ。入って。」


「…お邪魔します…。」


1DKの優希の部屋は、ダイニングには、テレビ、本棚、ラブソファーがあった。女の子らしい部屋で、きちんと片付けている感じだ。


「座れば?」


優希はインスタントコーヒーをいれソファーの前のテーブルに置く。


「うん。」


航は、カバンを肩から下ろし、ソファーに座った。
優希も隣りに座る。


「ごめん。優希。これ飲んだら帰るよ。」


反省していた。
自己嫌悪に陥っていた。
完全に嫌われたと思った。


「なんで?泊まっていって?」


「そうゆう訳にいかないよ。…さっきはどうかしてた。本当にごめん。」

優希は立上がり、航の足の間に立つ。
そのまま、肩に手を置き、そっと顔を近付けた。


「優…」

優希はそっと航にキスをした。

唇に、頬に、耳元に…


そして、制服のネクタイを緩める。

「優希。」

優希の手を、航は止める。


「…証明させてよ。」


優希は航に握られている手に力を入れる。


「もう、伝わったから。」


「…うそっ。信用してないじゃない。」


涙を浮かべて優希は航の手を振り払おうとする。


航は優希の手を放さなかった。
ぎゅっと握ったまま、優希を引き寄せた。


「…航が好き。航だけいればいい。側にいて。」


優希は航の胸で泣いた。


素直な気持ちを、伝えた。


「優希、ありがとう。でも…さ。」

「?」


「俺にちゃんと約束守らせて。」


優希の涙を手で拭い、航はそっと微笑んだ。


「そだね…待ってる。」


優希も笑顔を見せた。



航はこの笑顔を目に焼き付ける。


「練習辛い時は、今の優の笑顔思い出して頑張るよ。」

航は優希の頭をそっとなでた。

「うん。」



「優希、好きだよ。もう少し、待ってて。」


「うん。」


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