君とワルツを

ろーこ  2007-04-29投稿
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街は色鮮やかに輝いているのに
私だけが灰色
ただっ広い世界の隅っこにいるだけ
いたらいたで害にはならないけど一線を越えたら私はもう『向こう側』の人間

イジメられる側の人間

自覚している

別に人と馴れ合うのは好きじゃない
だけど人に触れていたい
矛盾した感情を持ちながらギリギリの位置に立っている

『向こう側』には行きたくない
それだけはハッキリしている
落書きされて
物捨てられて
罵倒されて
―-…気持悪い



「ミチ!!これ可愛くなぁい?」
「可愛いと思うよ」
「じゃあ買おっ」

多分私が『向こう側』に行かないのは沙世て幼馴染みだからだろう
沙世は可愛くて
オシャレで
ハキハキしてて
気が強い
クラスの中心にいつもいる私はその横にチョコンといるだけ

ファァ
眠い

「おっきなアクビ」

沙世がキャハっと笑う
つられて私も笑ってみるが上手く笑えているだろうか愛想笑いに見えないだろうか

いつもそんな事ばかり気にしている

♪♪♪

携帯が鳴る
沙世からメールだ
メール?

『合コンあるから帰るぅ』
まぁいいや

置いてきぼりをくらった服屋を出る
惨めだなぁ
ふう
と溜め息をついてみる
楽になった気がした



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