してしまった・・・今更後悔しても遅い。
お父さんと義理の母(鬼女)の間に赤ちゃんが出来た。名前はユウスケ。
鬼女の血が濃かったのか、ユウスケは母親そっくりの顔立ちだった。
お父さんが鬼女と別れて、私とユウスケは父方の祖母に育てられた。
まだ小さいユウスケ・・・やる事全てがイタズラに近い。
私の大事にしてる物を壊したりめちゃくちゃにする・・・片付けても片付けても散らかる家。
良い事、悪い事の区別のつかないユウスケに、私はとんでもない事をしてしまった。
何が原因でぶったのかは忘れてしまったけど、ぶったのは確か。
小さいユウスケは、ふっ飛んで畳に顔面から倒れた。「しまった。」と思い、慌てて抱き上げると鼻からは多量の鼻血。
急いで風呂場に連れて行き、洗い流したが止まらない。
鼻にティッシュを押し込み止血を試みる・・・ユウスケをぶった部屋から風呂場まで血痕がポタポタと続いて生々しかった。
祖母が帰ってくるまでに証拠隠滅をしないといけないと高校生の私は自分の罪を隠そうと必死になった。
祖母が帰って来る前には、何事もなかったかのように冷静でいた。ユウスケの鼻血は止まったが、顔には紫のあざができていた。つづく