、、、。
お腹すいたな、、。
「まじっ!?呼んだ?」
誰ですか、、、?
「いゃ、、僕アンパンマンだけど、、顔食べる?」
いゃいゃ、、いりませんけど。
彼の顔は確かにアンパン風で不気味な笑顔が印象的で、、何が嫌って、埃まみれだし。
「遠慮しないでほらっ!!
美味しいよ。」
彼は自分の顔を千切り、半強制的に勧めてくる、、ちぎったあとからは溶けたコシアンが流れている、、。怖いんですけど、、。
僕あんまりパン好きじゃないんで、、。
「お腹すいてんやろ?だったら食えばいぃやん!!」
なぜ大阪弁!?
威嚇に圧倒され後退りする、、。
昼の日光は眩しく、腐敗進行を促進させるにはもってこいの環境。空腹のからだをもってしても、易々と口にいれるのは気が退ける。
「お願いや、、少しで良いから食べたって。このまま帰るとジャムおじぃにしかられんねん、、。」
誰だ!?
知ったことではない、、
そそくさとその場を離れる、、、。
「どこ行くねん!!」
凄い形相で追い掛けてくる!!助けを求めながら逃げる僕、、。
辺りに人影は見当たらない、、ここまでか、、。
お母さんごめんなさい、もう少し良い息子でいればよかった、、おとうさんごめんなさい、あなたの跡継ぎには成れそうもありません。
立ち止まり覚悟をきめる。
、、、。
、、あれ、、?
後ろを振り向くが奴の姿はなかった。
遠くの方で転んでいる姿は確認できた、、。
安堵のため息をつき、家路へと戻る。
怖い経験ではあったが、親の有り難みを確認できて、逆に彼に感謝する。
ありがとうアンパン、、。
『拝啓 ジャムおじさん、、。
僕は産まれてきてはいけなかったのではと最近感じるときがあります、、。
今時の若者は僕を必要としていないのでは、、?
それでも続けろと言う貴方はSですか、、?
不安はつのるばかりです、、とりあえず顔を変えてください。』