FirstLove(13)

nao  2007-05-02投稿
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かける
「ありがと …」

父親の 顔を 見る事なく ナオは 二階に ある 自分の 部屋へと 上がって いく、 最近では こんなに 元気の ない ナオの 表情を 見る事の なかった 父親は 心配そうに 後ろ姿を 見つめる

ナオは 自分の 部屋に 入るなり TVも 音楽も 何も 付ける事なく ベッドへと 倒れ込んで しまった。

知春の 涙の 姿が 何度も 何度も 頭の中で リピート される
言葉を 交わす事が 出来なかったのが 悔しいのでは なく、目の前で 知春が 辛い時に 何もして あげられなかった 自分自身の 悔しさの 方が ナオの 胸奥深くに 突き刺さっていた

( … ねぇ…知春さん…
俺は 知春さんの 為に 何を してあげられる?
一方的な 片思いを している だけの 無力な こんな 俺だけど、 もし 今の 俺が 知春さんの 為に 一つでも 何かが 出来るのなら 俺は 知春さんの 傘に なりたいよ…
悲しみの 涙の 雨に 知春さんの 頬が 濡れない ように…


俺は この日 生まれて 初めて こんなにも 1人の 女性を 愛おしく 想える事を 知ったんだ…

大袈裟だけど 言わせて ください

俺の 命に 変えても 知春さんを 守りたいと 心の底から 強く 想う事が 出来たんだ … )

外の 雨は 激しい 音を たてて 知春の 涙の ように 一晩中 降りしきって いたのだった …
そして この日の 出来事から ナオの 長く 切ない 初恋が 始まったの だった…


1997年 6月 16日
一夜 明けても 雨は 降り止まず 今日も 朝だと 言うのに 空は 一面 夜の ように 暗い、 朝に なっても ナオの テンションは 上がる事なく いつもは 起きて 学校に 行く 準備を している 時間の はずが ナオは まだ ベッドの 中で 呆然と 窓の 外を 眺めている
【ピッピッピ ピッピッピッ ピッピッピ】
静かな 部屋中に 体温計の 音が 鳴り響く、 ナオは だるく 重い体を 一生懸命に 起こす。
昨日 雨に濡れた せいか 夜中から 頭痛が 止まらない 状態が 続いて いた、 体温計には38、8度と 記してある
「やっぱ 風邪だよ … どうしょ …」
表示されている 数字に 溜め息混じりの ナオ、 正直 歩くのも 辛い 状態 の 様子だが、 しかし 毎日 見ている 知春の 姿も 見たい、昨日の

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