月の沈まない夜を・・・ 第六話〔驚異の二大双璧〕

クールクロック  2007-05-02投稿
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「おう、腹の調子は
どうなんだ?」
瑠瓦・・・その真意は
心配ではないだろう。
「大丈夫だ。」
微笑を浮かべながら
返事をすると、
瑠瓦が残念そうな顔を
本気でする。
あれから二週間・・・
驚異的な回復能力で
早々と退院した僕は
早々にテストを迎える
事になった。瑠瓦が
残念がったのはそれが
原因なのだ。
僕と瑠瓦は学校の
二大頭脳とも
噂されてる。
僕が理数系、
瑠瓦が語学文化系である。とは言え、全教科90以上
を確実に取るため、
1、2は固定されたも
同然だった。
ちなみに、英語は
同実力だ。
「お二人とも
凄いですね。」
澪がにっこりと
笑っている。
しかし、その笑顔が
二人の眼中には
なかった。
「あ〜駄目駄目、今の
二人は大戦争勃発中
なんだから。何しても
無駄になるだけ。」
麻由が呆れた顔して、
ため息をつく。
「この二人は何処までも
競い合う化け物だから。」肩を撫で下ろし、
「この二人の頭を
少し分けて欲しいと
何回も考えたわ。」
瑠瓦が笑っている。
「無理無理、
赤点常習犯の麻由に
俺様達の頭脳を分けても
頭は良くならないよ。」
かなり、鈍い音が
鳴り響く。机が割れて
ないか心配だ。
「イタタタ、俺様の
頭脳がおかしくなったら
どうするつもりだい。」
大丈夫、お前は頑丈だ。
それはさておき、
テスト・・・か、ノートを。
「はい、蓮君。」
そこに手渡される数冊の
ノート。麻由はここまで
気はきかない。
となれば、瑠瓦・・・は
敵に塩を送って自滅
するような奴ではない。
第一、蓮君なんて二人は
まず、呼ばない。
「澪・・・お前はいいのか?
勉強しなくても。」
すると別のノートを
取り出す。
「別にノートを用意
しましたので。」
す、凄い奴。
「ありがとな。」
中をパラパラっと見る、
ポイントなどとかが
しっかりと書かれてる。
見ていると何かが
脳裏を過ぎる。
何だ?この違和感は?
ノートは丁寧で綺麗に
まとめられてるのだが。
・・・
・・・
・・・
いよいよテスト本番だ。
・・・・・・・・・数日、
「ふーう、やっと
終わった。」
長いテスト期間、
やっと終止符が
打たれたのだ。
「麻由、無駄なあがきは
どうだったい?」
「瑠瓦。」
僕は肩に手をのせ、
首を左右に振った。
「何でだろうか、
違和感が抜けない。」
何かが・・・
スッキリしない。
まあ、順位発表で
わかるだろう。



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