あのスニーカー…
まだ、あなたの靴箱に入っていますか?
23・5の、あなたの靴達と比べたらちっちゃい、私のスニーカー。
ヒールじゃぁ天気のいいお休みの日、一緒にお散歩できないもんねって、
お前すぐ足痛くなるからなって、あなたが買ってくれた… 2900円の、ちょい出用の、あなたのお部屋専用の、私のスニーカー。
まだ、そこにあるのかな
・・・・
お前に見せたい川添の桜通りがあるんだ って、春、手を繋いで桜を見たね
その後で、あのスニーカーを買ったんだね
買ってすぐに履きかえて、そのままあなたのお家の周りを一緒に探索したね。
繋いでいた手を、離すことなんて、ないと思ってた。
六年経っても、まだドキドキする。
私の恋心は、あなたとなら永遠だった。あの頃…
離れた場所から、青空を見るとつい、だまってしまう。
涙はもう、流さない。
暖かいあの日を、にじませるのはもう、やめようと決めた。
風のない青空。
雲もほとんど位置を変えない、 そんな晴れた春だった。ちょうど、そう、今日みたいな、晴れた日だった。
この空は、あなたと上の空とも繋がっているんだね。空が、羨ましかった
この想いが、今日の穏やかすぎるくらいの風にのって、いつかあなたに届くといいな…
ゆっくりでも、時間かかっても…私はきっと、あなたには弱いから。
…消せないの。
どんなに涙をこらえてみても、強がって笑ってみても、ほんとは後悔ばっかり。
お前は強い子だからな って、あなたは言っていたね。そうね、強いふりでもしてなきゃ、ぺちゃんこに潰れて、なくなっちゃいそうな自分を知ってたから…
流してしまった涙を止めるのは、とても苦労するの。だからね、
強くなんかないんだよ
私は弱いの、あなたがいないと、弱くて弱くてダメなの。 って、泣き付ける強さがあったなら…
繋いだ手を、離さなければ、よかった…
わたしの強さは、いつまで続くかな
スニーカーはまだあるのかなぁ、それなら私、そろそろ素直になってもいいかな? ほんとは弱いのばれちゃうけど、そのクツをもう一度、履きに行って、いいかな?
あなたはこう言いそうだね、ほんとは弱いくせになって、ポンて頭たたくの。
まだあのスニーカー、 ありますか…