橋の上では俺は満月を見上げ、お前は川の流れをずっと見ていた
俺はそんなお前のことより20年間溜め込んでいる胃の痛みを無視しながら、まあ今夜くらいは酒を飲まずにお前と話をしたいな、と思ってまた夜空を見上げた
昨夜見た満月が綺麗だったな、と思っているのは俺独りだけだったんだ
恥をかくのは男の仕事
好きな女を笑わせるのも男の仕事
だって女はそれ以上のな、に、か、でつつんでくれるのだから
体張ります頑張ります
だけどもお前にフラれたから暑い帰路を独りで歩いた
笑わすことできなかったね
駅がどこにあるかなんてどうでもよかった
ただ二日酔いの頭でお前の番号を消した
そんなに仲良くもなかったから