わがまま ?

るぅ  2007-05-06投稿
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着いたのは公園のベンチ。

カズヤは私を座らせてから缶ジュースを買ってきた。

差し出された缶はあったかくて、私の凍った心と表情を溶かしていく。


「ぇへ…終わっちゃった……。」


どこまでも素直じゃない私。

涙じゃなくて笑いが零れる。

「恥ずかしいとこ見せちゃった…ね。」

カズヤは何も言わない。
ただ私の言葉を黙って聞いてくれる。

「恋愛ごっこだって。ぁは…ほんと笑える。」

「笑えねぇよ。」

カズヤのかすれた声。

「なんで言わねーんだよ。」

「何を?」

「お前の気持ちだよ。」

「もぅいぃよ…」

「よくねぇだろっ!」

珍しいカズヤの怒鳴り声に、私は思わず顔を上げた。

真っ直ぐ見つめる瞳は怒っていない。
でも真剣に私のことを思ってくれてるのがわかる。

「その程度だったのかよ?」

「ぇ…?」

「あいつのこと。遊びだった?」

「ちがっ…!」

「有名なやつと付き合えてラッキーみたぃな?」

「そんなんじゃないっっ!」


違うよ。

ほんとに好きだった。

どんな話を聞いても

どんな態度されても



全部受け止めてしまぅくらい


全部許してしまうくらぃ





「…大好きだった。」

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