「どっかで食った方が早いじゃん。」
口では文句言いながらも、実はちょっと楽しみだったり。
だって昼の弁当まじでうまかったし!
そんな俺の気持ちなんて、もちろんお見通しなんだろう。
「おぃし〜の作ってあげるからね。」
なんて言って笑う。
そのまま二人でスーパーへ。
つーかスーパーなんて超久しぶり!
だいたい外食かコンビニですますからなかなか来る機会ねぇんだ。
どんどんハンバーグの材料をカゴにいれていくユカリ。
手慣れてんな。
よく料理するんだろぅな。
なんて軽い気持ちで見てたけど、俺が選んだミンチ肉を、
「二人分ならこの量がちょうど良いのよ。」
違うやつに変えられた時に、なんかムカついた。
二人分―――よく作るんだ?
別に嫉妬してるわけじゃないけど、なんかムカつく。
他はどんなもん作ってやったの?
「リョウ?」
「………俺、カレーも好き。」
「?」
「コロッケとかエビフライとかオムライスとかも好き。」
仏頂面のまま言うと、ユカリが笑い出した。
「そっか。」
「カツ丼も。親子丼も!」
「はぃはぃ。」
「次は肉じゃが作って。」
自然に出た言葉。