ゼロ・キラー 3

奈良雲  2007-05-07投稿
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ムラサワの声が、暗い部屋に不気味に響いた。
「なぜパートナーの存在を知らせなかったか…それは、“今日”の為なんだよ…」
ムラサワの声は、興奮しているのか、子供の様な無邪気な口調に変わっていた。
「パートナーを組ませちゃうとさぁ、当然相手の武器とか暗殺の方法とか性格とかいろいろ情報が分かっちゃうでしょ?まぁ…“パートナーがいる”とだけ伝えるだけでも良かったのかもしれないけどさ、めんどくさいし…ヒヒヒ…」
ムラサワの異常な興奮は、暗殺者達の間にも異様な空気を流した。
「とにかく!他の暗殺者の情報は少しでも漏らしたくなかったの!
顔だけは知ってもらわないといけないんだけどね…」
バンッ!!
スクリーンの真正面に座っていたスキンヘッドのいかつい男が、自らの拳を思い切り机に叩きつけた。
「何が言いてぇかさっぱりわからねぇんだが…早く本題に入ってくれよ…ウサギさんよぉ…」
一瞬の静寂…ムラサワは、かしこまった様子で静かに言った。
「暗殺者の中の暗殺者を決める…要は、殺し合いだ…この“廃墟の街”を舞台に、殺し合いをしてもらう!」

部屋の空気が凍り付いた…



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