店の片隅に君がいた…
僕は君を見つめた
君は僕の視線に気付いたのか
僕を見た…
しかし君が僕を見る瞳は冷たく、微笑みかけてはくれない
人違い…?
いや、そんなはずはない
僕は一人、カウンターに座り呑む事にした…
いつの間にか、僕は寝てしまったのか
店には誰もいなくなっていた
僕の視線は君を探していた
君は一人、店の片付けをしていた
僕は君に話かけた
『紫苑?』
君は黙ったままで僕を見つめる
『僕を覚えてる?』
君は答えない
僕は立ち上がり君を抱き締めた…
君は僕から離れた
そして冷たい瞳で僕を見る
『ごめん…』
僕は店を出た…
後悔した、君に嫌われてしまった
僕はいつの間にか君に出逢った公園のベンチで寝ていた…