時計を見ると23時を回っていた。
亮二からの連絡はまだない。
どーしたんだろ…
ミキは不安になっていた。今までこれ程連絡がなかった事がないから。
事故にでも巻き込まれたのではないか。
心配になり、もう一度ピッチに電話をかけた。
プルルルル…
繋がる。
でも、出ない。
もう少し待ってみようと、お風呂へ行った。
どーしたんだろ。
電話、出れない状況なのかな?
お風呂に入りながら考えた。
頭にタオルを巻き、部屋へ戻ったが、亮二からの着信はなかった。
次の日学校だし、寝よう。そう思って1時過ぎ頃眠りについた。
次の日。
「ミキー!おはよー!」
学校までの間、歩いていると後ろから仁美が声をかけてきた。
「おはよー。
あっ、そう言えば…」
昨日亮二は仁美の彼と遊んでいたはずだ。
亮二が言ってたのを思い出した。
学校までの短い距離を歩きながら、仁美に聞いた。
「そう言えばさ、昨日トシ君ってどこにいたか分かる?」
ミキは仁美に聞いた。
すると
「昨日トシとは一緒にいたよー。今日はお泊り♪仲直りしたんだー」
えっ?
昨日亮二はトシ君とかと会うって言ってた。
一緒じゃなかったのかな?
胸がキューっとなるような、なんか変な感じがした。
不安になった。
『いい噂がない』その言葉をまた、思い出した。
亮二、嘘ついてたの?
でもなんで?
昨日、なんで電話出れなかったの?
いてもたってもいられない気持ちになった。
仁美が
「ミキ?どうした?なんかあった?」
ミキは慌てて返事をした。
「なんでもない。それより仁美、よかったね!トシ君と仲直り出来て。」
仁美が言うに、トシ君の浮気疑惑は誤解だったらしい。
仁美は嬉しそうに話していた。
キーンコーンカーンコーン…
「やばーい、遅刻だー!」
そう言って、仁美と走った。
一限目が終わったらもう一度、電話をしてみよう。
ミキはそう決めて、教室に入った。
ブー…ブー…
授業中、ミキのピッチがなった。
亮二からだ!
なんか、怖い。聞くのが、確認するのが怖い。
先生にトイレに行くと告げ、教室を出た。